「花芽をとる」作業。  「白桃」はこうしてできる。

この前、雪がぱらっとした朝。

今、住んでいるところはこのような風景が見られます。

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雪が降っていなくても、朝は結構、一面が白。

霜が本当にすごい。冷え込みがすごいんでしょうね。

 

働き方を考える。

私も以前は、白桃とか果物って収穫とかだけが忙しいのかなと

思っていたような気がする。というか店頭で買うだけで、そこまであまり

深く考えていなかったという方が正しいかもしれない。

1日の仕事の量でいうと、多い少ないはあれ、1年中やることがある。

というのが、実際かもしれない。

 

ただ、今までの「働く」スタイルでいうと、決められた時間は無く、

植物の成長に合わせて、ヒトの動く量が変わってくるし、

規模の大きさについても、やり方についても、きっと人それぞれ何だと思う。

今の時期は、園地管理といって、新しく植える場所を耕運したり、

木の支えになる竹を切り出しに行った。柵を直すのもこの時期にする。

あと、剪定をする時期なので、背丈が少し伸びた草刈をしたり、剪定で出た枝を燃やしたり。

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燃やすのも、上手くないと燃え残りがでるけど、先輩方がやると白い灰だけが残って、見事にきれいな白い円ができている。こういう技術素晴らしい。

 

こういうことと同時に、花芽取りをする。
ちょっと見にくいと思うんだけど、見えますか?

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余計な養分を花に使われないように、実に効率よく養分を使ってもらうように、花の時点で摘んでしまうのです。で、怖いのが、あっ!といって間違えて全部の花芽を落としてしまえば、そこに実が成る可能性は「0」ゼ~ロ~。なんて冗談が言えるはずもなく、その枝に実は成らないのが今の段階で決定してしまう。恐ろしい・・・・。

 

しかも、この後、残った花たちは、花粉をもらって受粉をし、着果といって、枝から落ちないように実として残り続けなければならないのです。そして、

「白桃」として誰かに届けられるためには、

①袋をかけられ、

②台風に落とされず、

③カラスにつつかれず、

④イノシシやアナグマたちの攻撃を受けずに、

⑤虫にもたかられず、

⑥白くなって、

⑦良い頃合いまで残りきらなければならない。

という苛酷な道のりを越えなければならないのです。

 

こう考えて白桃を見ると、なんだか愛おしく、さらには美味しさも倍増です。