Pilsen ピルゼン。
何かのガイドブックには、ピルゼニとあった。大学の近くに、この名前のバーがあった。
ここは、ピルスナーウルケルというビールの醸造所がある本家本元。ピルスナーとよばれるビールの元祖。
入り口。
せっかくなので、工場見学へ。決して、最後の試飲だけを目的に来たわけではない。
ピルスナーウルケルは、ピルスナーというビールのスタイルの発祥の地。きいたことはあるが、あまり詳しくない。
昔は、町の至る所に、各自のレシピをもった醸造所があったらしい。
で、工場?醸造所を見た感想。
一言で言えば、科学技術の凝縮。
簡単な言葉で、理科知識の応用。
もっと簡単にするならば、自然を活かした飲み物。
ちょっとした感動があった。英語解説だったから、日本語で、さらにビール好き、、、飲むだけじゃなく、興味があれば、超感動ものだろう。
ビールの原料、大麦。食べていいよというので、食す。そのままでも、甘みがある。こんな種類見つけるなんて、すごいな。
特殊な糖化方法で、水と共に糖化するらしい。3回火を入れていた。
ウィキペディアにあったんだけど、硬水が多いヨーロッパにあって、この辺りや隣にあるドイツのバイエルン州は軟水らしい。バイエルンもビールが有名。
ビールは酵母で発酵させているんだけど、一般的だったスタイルのビールは、硬水で活動する酵母で発酵させていたらしい。で、この辺りの醸造者たちが、軟水でも低温で活動する酵母を見つけて、つくったとのこと。
いやあ、素晴らしい研究と努力。
そこにホップを加えて、醸造する。ドイツから、ピルゼンに来る途中に、いっぱいあったホップ畑。日本ではなかなか見られないかな。
10度以下の低温で醸造しなければならないので、地下にビール樽の貯蔵庫をつくる。
また、冷やすために、自然の氷を切り出して、貯蔵庫を20年ちょっと前あたりまで使っていたという。
上の穴から、入れていた。
見学の最後に、寒い地下倉庫で、樽から注がれるビールを味わう。
すっと入ってくるが、苦味が後から出てくる。私は一杯ぐらいしか飲めない味ではあるが、味わいがあるのはわかる。日本のビールも美味しい。が、またちょっと違う。酵母が生きているからか、腸?胃?にも良い的な説明があったように思う。
味がある。
その土地で育まれた穀物を、その土地の生物、微生物を活用して、つくられたモノ。
そう言えば、パンがちょっと他と違う感じなのも、酵母が違うからかな?
チェコ、発酵食品王国やわ!
そういや、私、この旅で、かなりピクルスにもお世話になってるなあ。ピクルス瓶、何回買ったやろ。チーズ、パン、ヨーグルト、キムチ、漬物。
ドイツからピルゼンへの道中。ホップ畑が続いていた。
陸路で来るから見える景色があり、空気に触れたからこそ、知ることができる味がある。
そういう意味では、日本もそういうモノが多い国だ。日本酒なんて、まさに同じだ。お酒だけじゃなく、味噌、醤油とか。
結構見渡せば、近くにある。中々、混んでて入れないけど。山崎とか、酒蔵とか。そういうモノが、どんどん見直される世の中になっていってるし、大切にしていかなければならない財産なんやろな。